ニューヨークにも暑い夏がやってきました。我が家恒例の夏の行事、ブルーベリー
狩りのシーズン到来。ウエストチェスターから高速道路を北東に走って2時間弱、
コネチカット州のウォータータウンの外れにあるファームに到着です。
私たちが行ったのは木曜日の朝。週末でも人で込み合うことのないこのファームは、いつものように静かで、白く乾いた土の道を、埃をあげながらゴトゴトと進み、入り口の小屋のそばの駐車場に車を停めました。
小屋には、リボンで首から下げる円筒形のプラスティックのペールが用意されていて、さらに綺麗なビニール袋を敷き込んだ白いバケツが 外の台車に乗せられています。これは各自が ベリーを摘みながら、ペールがいっぱいになったらバケツにあけて次の収穫に移ると いう手順です。各自ペールを首に下げ、大きなバケツを2つカートに積んでいざファームに出発です。
このファームには見渡す限り、あらゆる種類のブルーベリーが植えられていますが、 時期によって摘める品種の畝を解放します。畝には品種の名前が書かれた看板が立て られていて、店頭で買っていた頃には知ることもなかったブルーベリーの品種の名前を知ることができます。ブルークロップ、ノザンランドなど実る時期、甘さ、酸味、大きさ、水分が全て違うので、味比べをするのも楽しみの一つです。このファームではこのように教育的な意味も含めて品種の名前を表示しているそうです。
中央の農道から一歩畝に入ると、遠目には青々とした潅木の畑にしか見えない木々に、ベリーたちが葉陰にたわわに実っているのが目に飛び込んできます。淡い緑から桃色、 そして濃紺の完熟まで、美しいグラデーションを自然が生み出しているのにも感動し ます。
このファームは観光農場のようなアトラクションもない生粋の農場なので、地元の人がもっぱらのお客様、子供を連れたお母さん、初老のご夫婦、パイ作りの上手そうなおばちゃまが一人で、おそらくその日の分のベリーを朝摘んでは帰っていきます。空はどこまでも広く青く、潅木の農地がはるかに広がり、その外側には深い森が囲んでいて、
そして時がゆっくりと過ぎていく、、、のどかな幸せを実感出来ます!
ところでこんなに黒い実が、なぜブルーベリーと 呼ばれるのか不思議に思っていましたが、広い農地一面の潅木にベリーがなっている時、ベリーの表面には白いブルームと言われる膜がかかっていて、
そのブルームの影響で潅木全体がぼんやりと水色に見えるのだと気が付き、これこそが名前の由来かと密かに納得しました。
http://www.evergreenberryfarm.com/home.html
435 Bassett Road
Watertown, CT 06795
(860) 274-0825