ロングアイランド ナッソー郡の北部Oyster Bay Townは第26代米国大統領セオドア ルーズベルトの夏の邸宅があったことで知られています。
Queen Annスタイルのエレガントな邸宅は、2011年から10億ドルかけての大改装を経て、100年前に建てられた時そのままの面影を取り戻し、昨年から一般公開されています。National Historic Siteにも 登録されている邸宅を含む一帯のSagamore Hillは、これからの季節の週末の小旅行におすすめです。
マンハッタンで育ったルーズベルト大統領が、少年時代に家族で過ごした馴染み深いOyster Bayの町や海を愛し、その 港を見下ろせる緑豊かな高台に最初の妻アリスとの新居として立てたのは1885年のことです。前年に妻のアリスと実母を同時になくしてしまうという悲劇に見舞われます 。悲嘆にくれながらも生まれたばかりの愛娘のために二人との思い出の地に邸宅を建設、1886年に幼馴染のエディスを二人目の妻として迎え、Sagamore Hillsと命名したこの丘の上の家を心から愛して、1919年にここで 最期を迎えるまでの多くの時間を過ごしました。
Sagamore Hillは、彼が大統領任期中に夏の間はここから国政を司っていたことも
あり、Summer White Houseとして知られています。
邸宅内は99%オリジナルのものを揃え、当時大統領一家が住んでいた雰囲気を再現し、彼の人となりを感じさせます。狩猟が趣味だったこともあり、彼が仕留めた動物の
剥製も多く飾られ、また日本贔屓だった大統領を忍ばせる東郷元帥から送られた日本 人形や、皇室から送られた菊の紋入りのつづら箱なども展示されています。パークレンジャーが案内してくれるツアーは1時間+、大統領の人となりのエピソードを交えた 興味深いものです。
爽やかなこの季節、100年前のアメリカ大統領の暮らしを覗きに、ぜひ訪れてみてください。なお、邸宅内や博物館のツアーは予約制です。
SAGAMORE HILL
12 Sagamore Hill Road
Oyster Bay, NY 11771
http://www.recreation.gov/tourParkDetail.do?contractCode=NRSO&parkId=70858